

もともとは農業系で、広大な敷地内に畑が広がり、ブタやダチョウまで飼っているようなのんびりした学校でした。私自身、最初は大学に進む意思がなく、調理や栄養について学びながら高校生活を楽しんでいました。大学進学を考え始めたのは3年生になってからです。でも、一般科目の授業は1年のときにしか受けていませんでした。2年生以降も好きな英語だけは勉強していましたが、総合的に考えて受験できる状況ではありませんでした。本格的な受験勉強を始めたのは、浪人して四谷学院に入学してからです。志望校はズバリ、慶大。受験科目は英語と日本史と小論文です。日本史はゼロからのスタートとなりますが、「一生懸命に勉強すれば絶対に入れるはず」と考えました。クラス授業は、英語だけは最初からHクラスでしたが、古文や漢文はBクラスから始まりました。判定テストの結果がほば0点だったのだから当然です。そのままでは悔しいのでがんばっで勉強した結果、どちらもHクラスに上がりました。いちばん苦労したのは日本史です。なにしろ最初の授業で「朝廷って何ですか?」と質問して、周囲を唖然とさせたくらいでした。一時は毎日10時間も日本史ばかり勉強していました。それなのになかなか偏差値50を超えることができません。自信過剰気味な私もさすがに落ち込みました。そんなとき、担任の先生が「普通にやっていても英語はできるじやないか。だったら何だってできるはず」と言ってくれたんです。先生の言葉を信じて、日本史の55段階カードを何+回も読み直しました。気づいたことは何でもカードに書き込み、わからないことはどんどん先生に質問しました。すると、夏の終わり頃から55段階テストを簡単にクリアできるようになり、10月には偏差値65まで伸びました。四谷学院で勉強してほんとうによかった。
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根岸くんはもっとも苦手だった英語を早めに攻略したおかげで、夏以降は余裕を持って国語に重点をシフトすることができた。問題は、もう1科目を何にするかだった。当初、第一志望は上智大学で、国語、英語、数学での受験を考えていた。しかし、2年生の間は英語の遅れを取り戻すことに集中していたこともあり、数学にまで手が回らなかった。一方、学校では3年の履修科目を決める際、「あまり深く考えずに」政経を選択してしまっていた。ところが、上智大学の受験科目に政経はない。世界史で受ける道もあったが、それでは負担が増えてしまう……。根岸くんは何度も吉田先生に相談した。吉田先生は根岸くんに上智を志望する理由を、再度、確認した。よくよく考えてみれば、さはどの思い入れがあるわけではないという。なんとなくイメージで選んでいたらしい。吉田先生は「政経で受験できる別の大学、たとえば早稲田を考えてみてもいいのでは」とアドバイスした。土壇場での変更ではあったが、根岸くんも納得。学部などについていろいろ調べた結果、最終的には「何か何でも早稲田」というくらい強く早大を志望するようになった。政経はゼロからのスタートだった。学校の授業は受けてはいたが、受験のためにはあまり役に立たなかった。結局、55段階で基礎を固めたことが、その後の発展的な演習問題にもきちんと対応できる要因となった。この頃の根岸くんは、日曜日も含めて毎日、自習室に通い、閉じる9時まで勉強している。努力の甲斐あって12月には国語も政経も55段階の目標を達成した。各科目の進度に応じてこまめにスケジュールを調整したのも功を奏したのだろう。過去問に取り組んだのはそれからだったが、最終的には政経の偏差値も記述模試で68、全国B位にリストアップされるまでに伸びていた。そして迎えたセンター試験では、英語90%、国語80%、政経90%を得点。この時点で立教大学文学部の合格を決め、ゆとりをもって一般受験を迎えることができた。吉田先生をはじめ、四谷学院の講師やスタッフは根岸くんの早大合格の報を聞いても、さほど驚かなかった。十分、合格できるだけの学力がついていたためである。しかし、高校の評定が3以下の生徒が早慶に現役合格するケースは、きわめて珍しい。それが実現できたのは、根岸くん自身のがんばりはもちろんだが、四谷学院のシステムが合っていたためだろう。
一般的に「速読術」とは、拾い読みをしたり、飛ばし読みをしたりするような小手先のテクニックではありません。また、写真を見るように文章を頭に焼き付ける、といったような、魔法のノウハウでもありません。すべての文字を1文字ずつ、しかし高速で追いながら、しかもしっかり内容を理解する、という方法です。高速で読むとは、どのくらいのスピードで読むことなのか?具体的にいうと、1分間に1万字以上を読む速度です。ピンときませんか?わかりやすく換算すると、単行本1ページには500字ほど詰まっていて、最近の一般書は200ページほどのものが多いので、―冊に10万字詰まっていると考えると、1冊を10分で読む計算となります。「本当にそんなことができるのか?」と疑問に思われる方もいるでしょう。もちろん、「訓練」は必要です。一朝一タでモノにできるものではありません。でも、正しい方法論を知り、それにしたがって訓練すれば、誰でも必ずできるようになります。
洋書を読んでいてわからないことは、辞書を引く、図書館で調べる、インターネットやパソコン通信を利用するということで疑問点は解決できると思います。しかし、外国の習慣のように、ピンとこないものもあります。また、コンピュータや通信関係の規格やシステムなどは、変化がかなり早いため、本を読んだだけでは正確に理解できないことがあります。こうした場合は、その国に生まれた人や関連する業界で働く人に聞くのが、いちばんいい解決法です。すべてにわたってそういう知人をもつ人はなかなかいないでしょうが、知り合いの知り合いという具合に人脈ネットというものを広げて考えていくと、かなりの分野までカバーできてしまうものです。ものを尋ねる場合は、「ネットワークシステムのことがわからない」と漠然と質問されても、聞かれたほうは困ってしまうので、どこまで自力で調べて、どの点が理解できないのかを、はっきりさせておくべきです。
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